THE ADICTS / SONGS OF PRAISE (1981)

77年に結成のUKパンクバンドの1stアルバムがこちら"SONGS OF PRAISE"。リリースは81年。
81年といえば。パンクの歴史を紐解いて見ると。初期ロンドンパンクと呼ばれたバンドで、SEX PISTOLはとっくに解散し、THE CLASHを始めとして多くのパンクバンドは音楽性を変えていた。低所得層や失業者の怒りだったはずのパンクが商業的に売れた結果、ロンドンパンクムーブメントという現象は失速していくこととなる。そんな状況を見てCRASSが「パンクは死んだ」というメッセージを"PUNK IS DEAD"で歌った。
けどその後にはよりサウンド面やDIY精神でより洗練されたハードコアパンクが台頭した。THE EXPLOITEDがCRASSに対し"PUNKS NOT DEAD"で回答した瞬間だ。そして失業者の漠然とした怒りからより具体的な政治への言及を行ったOiパンクが流行った。ロンドンというキーワードがENGLANDという単語にとって替わられた。
とまあ、こんな具合にですね。81年のUKてのは要するになんだか堅物なバンドばっかりなんですよね。現在のUSパンクの世界で「お馬鹿なバンド」というキャッチコピーで売り出されるバンドが腐るほどいる状況とはまさに対極だったわけです。
そんな状況下で、日本で言うニューロティカのような、白塗りメイクのヴォーカル・モンキー率いるバンドが登場した。もちろんロティカより先ですぜ。THE ADICTS。意味はきっと「麻薬中毒者」。
堅物に囲まれた時代に、他のバンドとは違った、楽しいパンクをやりたかった。下記バンドのオフィシャルサイト内で、ヴォーカルのモンキーはそう語っている。これって、見事な反骨精神じゃね?パンクじゃね?
僕自身、もちろんDISCHARGEもGBHもSHAM69も、そういったお堅いイメージのバンドは大好きです。けど、この時代、本当にパンクだったのはTHE ADICTSの方かもしれません。断言なんてする気はないけど、雑誌とかで80'sパンクみたいな特集でTHE ADICTSはDISCHARGEやGBHと並ぶほどの代表として紹介されることは少ないし、紹介されてもどっちかと言うと変わり者扱いじゃん?そりゃないよ。めちゃパンクやん。
この時代、他にもTOY DOLLSがUKパンクでは楽しいパンクという意味で、馬鹿っぽいバンドだったと思うけど、ビジュアル面ではTHE ADICTSが一歩秀でていたと思います。他にも女装してオカマっぽく歌うバンドとか居たんですけど、残念ながらTHE ADICTSほどの知名度はないし。
パンクロックという音楽ジャンルが面白いのはきっとこういう点だと思ってます。個人的な解釈として、パンクロックていう音楽ジャンルはパンクという、抽象的なカルチャーを下地に成立してるジャンルなんだろうけど、そのパンクというカルチャーが「自分が気に入らないことへの否定」という要素を含んでるが故に、突拍子もなくメーターを振り切ったバンドが出てくるんだろう。似たようなバンドばっかじゃん、俺ら違うことするもんね、みたいな。これこそパンクの醍醐味じゃん。
名曲である#9"VIVA LA REVOLUTION"がそれを象徴してるようです。"This revolution won't be the last"(歌詞より引用)とはよく言ったもんです。きっとこれからも、何かでてくる。
オフィシャルサイト:http://surf.to/adicts
2006/05/13(Sat) 23:58:49 | 音楽レビュー


Re:THE ADICTS / SONGS OF PRAISE (1981)
ないす!めっちゃ同感です^^
いや〜〜〜こんだけ、パンクを(THE ADICTS)を正確に正しく語れた方を始めて見ました
当方、Japan Pankが好きなんですけど、
UKパンクは、歴史ですし、本当にあの時代のパンクは大好きなんで、このレビューには、感銘しました^^
読んで嬉しかったですw
just in the pack 聞きたくなりましたw
昔のテープ探そうっとw